内容説明
ある日、散歩の途中、わたしは1羽のペンギンにひょっこり出くわした。空から落っこちたんだよ、とやつは言った。でも、ペンギンが―やつはどうみてもペンギンだった―飛べないことぐらい、わたしだって知っていた。ペンギン空を飛ぶ。
著者等紹介
メッシェンモーザー,ゼバスティアン[メッシェンモーザー,ゼバスティアン][Meschenmoser,Sebastian]
1980年、フランクフルト・アム・マインに生まれる。2001年からマインツやディジョンの美術大学で学ぶ。在学中から絵本作家として活躍。デビュー作である本書は、全世界で注目を浴びた。現在、フランクフルト在住
関口裕昭[セキグチヒロアキ]
1964年、大阪府生まれ。慶応義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。在学中、ドイツのゲッティンゲン大学に留学。最近のドイツ文化全般に深い興味を持ち、紹介に努めている。現在、明治大学情報コミュニケーション学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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❁かな❁
157
以前『リスとお月さま』『リスとはじめての雪』を読んで良かったので前から気になってたこちらの作品も読んでみました!ある日、散歩の途中で空から落っこちたと言うペンギンに出会い…。ペンギンがとっても可愛い♡リスシリーズと同じくリアルなタッチなのですが立ち姿、表情などすごく可愛いんです(◍′◡‵◍)ペンギンを拾ってくれた男性と空を飛ぶ為にいろんな努力しているところもユーモラスでシュールで癒されます*鉛筆でササッとデッサン風に描かれててそれがすごく上手くていい味出てます!飛べると信じるの大事ですね★素敵な作品♪2015/07/26
nico🐬波待ち中
115
ペンギンが空を飛ぶ?そんなの無理に決まってる。散歩の途中、空から落ちてきた一羽のペンギンと出逢ったことから始まる物語。ペンギンが空を飛べないことは重々承知。けれど、きっと飛べると信じてる。一人と一羽の、不可能を可能にする研究と練習は実にユーモラスで微笑ましく、失敗しても挫けず何度でもチャレンジする友情に、胸がきゅっと締め付けられる。味のある柔らかな線のタッチが素敵な絵本。空の飛びかたと、常識で凝り固まった大人の頭を和らげる方法を教えてもらった。素敵。2018/11/17
p.ntsk
103
ある日男の前にあらわれたペンギン。空から落ちてきたというが再び飛べるように二人三脚で試行錯誤。その様が実にユーモラスで『リスと~』シリーズを彷彿しました。ラストはドライな感じもするけど「ペンギンにしては、やつの飛びかたは上手だった」のひと言が何気によかったです。 2019/05/14
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
95
散歩の途中で一羽のペンギンと出会った男。なんでこんなところに? 「空から落っこちたのさ」。飛べると信じてここまで来たけど、自信をなくした途端に墜落した。一人と一羽はそこから大真面目に飛ぶ研究を始めた。航空力学からマンガまで、理論と実践に真剣に取り組んだ。やるべきことを全てやって、あとは……あとは!? 『リスとお月様』の作者が描く深くて、なぜか哀愁が漂うおとなの絵本。2009年4月初版。2015/12/18
nakanaka
87
表紙を見て借りてみました。振り仮名の無い文章からもわかる通り幼児向けの絵本ではないですね。絵本を一人で読むことはあまりありませんでしたがそれはそれで良かったです。信じることの大切さや他人の目など気にせず頑張ることの大切さを教えてくれる素敵な絵本でした。スケッチのような独特の絵も良かったです。2016/05/27