出版社内容情報
《内容》 内視鏡による食道・胃・大腸疾患の診断・治療法の実際について、初心者が知っておくべき項目を網羅し、手技のコツ・ポイントをイラスト・写真を多用して簡潔にわかりやすく解説。 《目次》 消化器内視鏡New Procedure 消化管 I 消化器内視鏡(食道・胃・大腸)についての総論 1 機器,周辺機器 2 洗浄,消毒 3 前処置 4 内視鏡挿入時の注意点 II 食道 A-総論 1 食道の解剖および正常像 2 生理的狭窄/挿入方法と観察法 B-診断と治療 非病的所見 3 グリコゲニクアカントーシス,異所性胃粘膜島などの診断 4 食道形態異常 食道炎,食道潰瘍 5 逆流性食道炎と病態生理 6 酸分泌機能と逆流性食道炎-H. pylori除菌との関係 7 バレット粘膜の診断と治療 8 カンジダ性食道炎,ウイルス性食道炎,潰瘍(HIV)の診断と治療 9 薬剤性食道炎,食道潰瘍(腐食性食道炎)の診断と治療 アカラシア,Mallory-Weiss症候群 10 アカラシアの診断と治療 11 Mallory-Weiss症候群,Boerhaave症候群 食道静脈瘤 12 食道静脈瘤の診断と分類 13 食道静脈瘤における3次元超音波内視鏡診断 14 食道胃静脈瘤に対するカラードプラ超音波内視鏡(CDEUS)診断 15 食道静脈瘤の治療の適応と治療法の選択 16 食道静脈瘤の硬化療法 17 食道静脈瘤に対する内視鏡的静脈瘤結紮術(EVL) 18 食道静脈瘤の地固め療法-留置スネアによる胃静脈瘤治療 19 食道良性腫瘍 食道癌 20 食道表在癌の拾い上げ診断 21 食道表在癌の分類と内視鏡による表在癌の深達度診断 22 表在食道癌の拡大観察による深達度診断 23 EUSによる食道表在癌深達度診断 24 EUS下穿刺-リンパ節転移診断 25 転移リンパ節の新しい診断法 26 粘膜切除の適応と治療 27 大型ソフトキャップを用いた内視鏡的粘膜切除術 28 食道表在癌の集学的治療 29 食道表在癌におけるPDTの適応と実際 30 ステントの適応と実際 31 食道癌-ステントのコツと合併症 32 食道癌に対する腹腔鏡下手術の適応と実際 33 食道表在癌の病理診断からみた治療法 III-胃,十二指腸 A-総論 1 安全で苦痛のない検査をめざして 2 見落としのない観察法と所見の記載法 3 色素内視鏡の実際と検査のポイント・コツ 4 拡大内視鏡の実際と検査のポイント・コツ 5 超音波内視鏡の実際と検査のポイント・コツ-conventional EUS 6 超音波内視鏡の実際と検査のポイント・コツ-細径超音波プローブ 7 赤外線内視鏡の現況と将来 B-診断 8 慢性胃炎の内視鏡診断 9 びらんおよび急性胃炎,急性胃粘膜病変の内視鏡診断 10 胃癌の内視鏡診断-早期胃癌 11 転移性腫瘍およびカルチノイドの内視鏡診断 12 原発性胃悪性リンパ腫の内視鏡診断 13 胃粘膜下腫瘍の内視鏡診断 14 Menetrier病および肥厚性胃炎の内視鏡診断 15 Mallory-Weiss症候群とDieulafoy潰瘍 16 胃潰瘍の内視鏡診断 17 十二指腸潰瘍および十二指腸炎の内視鏡診断 18 十二指腸隆起性病変の内視鏡診断 C-治療 内視鏡的止血術の実際 19 ヒータープローブ法 20 純エタノール局注止血法 21 クリップ止血法 22 HSE局注法 23 アルゴンプラズマ凝固法 24 胃静脈瘤の硬化療法 早期胃癌の内視鏡的治療 25 2チャンネルスコープによるストリップ法 26 結紮器具を用いた内視鏡的粘膜切除術(EMR-L) 27 EMRC法 28 斜形透明フード吸引法-1チャンネルスコープで行えるEMR 29 内視鏡的吸引粘膜切除法(EAM) 30 高張Na-エピネフリン液局注による粘膜切除術(ERHSE) 31 ヒアルロン酸ナトリウム局注法 32 4点固定法 33 マーキング鋲を用いる粘膜切除術 その他 34 レーザー内視鏡による胃癌治療の実際 35 ポリペクトミーの実際 36 胃瘻造設の実際 37 進行胃癌による狭窄に対するステント挿入術の実際 38 異物除去の実際 IV-大腸 A-総論 1 前処置とその留意点 2 細径大腸スコープにおけるスムーズな深部挿入のコツ 3 スムーズな深部挿入のコツ 4 高画素内視鏡による拡大観察のコツ 5 偶発症とその対策 B-診断 大腸癌 6 早期大腸癌診断のポイントと落とし穴 7 癌診断の生検部位はここを狙え 8 表面型早期癌の深達度判定のポイント-通常内視鏡,X線診断を中心に 9 隆起型早期癌の深達度判定のポイント 10 EUSによる癌深達度判定と問題点 11 EUS,IDUSによる粘膜下腫瘤様変化の鑑別診断 炎症性大腸炎 12 炎症性大腸疾患鑑別のポイント 13 アフタ様病変の鑑別診断 14 炎症性大腸疾患におけるIDUSの役割 15 大腸出血性病変診断のコツ 肛門,直腸病変 16 内視鏡診断の役割とコツ C-治療 17 内視鏡的切除(ER)のコツと合併症対策-有茎性ポリープ 18 内視鏡的切除(ER)のコツと合併症対策-無茎性ポリープ 19 内視鏡的切除(ER)のコツと合併症対策-結節集簇型腫瘍 20 sm癌の内視鏡治療の適応とコツ 21 TEM(transanal endoscopic microsurgery)の適応とコツ 22 内視鏡的止血法の利点・欠点 23 急性出血に対する処置-内視鏡治療後の出血を中心に 24 大腸疾患の在宅医療における内視鏡の役割 25 大腸狭窄に対する内視鏡治療の有用性と限界 26 腸軸捻転症に対する減圧術 27 大腸肛門の異物 28 EUS,IDUSによる癌深達度判定は治療法選択にどう反映されるか
内容説明
本書では、消化管における内視鏡使用について、基本的な事項をまず示し、そのうえでNew Procedureについて解説する形式となるよう企画した。編集は現在各分野で実際に日々内視鏡診療に取り組み、一方でまさに“手取り足取り”で研修医の指導に挺身している新進気鋭の臨床医にお願いした。内容は各テーマにおける“使うことの技術”、とくにそのコツと、そこから得られる情報の解釈のしかたに重点を置いた。また、図表を多用し、“見てわかる”ことに留意した実用的手引書となるよう配慮した。
目次
1 消化器内視鏡(食道・胃・大腸)についての総論
2 食道(総論;診断と治療)
3 胃、十二指腸(総論;診断;治療)
4 大腸(総論;診断;治療)
著者等紹介
吉田行雄[ヨシダユキオ]
自治医科大学大宮医療センター消化器内科講師
村田洋子[ムラタヨウコ]
東京女子医科大学消化器内視鏡科助教授
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