出版社内容情報
《内容》 外からの影響を受けやすく、最悪の場合、角膜移植や失明に至るオキュラーサーフェス疾患に対して、専門医の蓄積した経験と知識をもとに明確な診断・治療指針を与える一冊。 《目次》 1 ドライアイが基礎にある難治例 人工涙液をいくら使っても治らない重症のドライアイをどうするか? Sjogren症候群に伴う重症ドライアイ どうしても眼の不快症状がとれないドライアイの治療 上輪部角結膜炎(SLK) 重症の瘢痕性結膜炎のコントロール Stevens-Johnson症候群のドライアイ ドライアイでコンタクトレンズができなくなってしまった コンタクトレンズ不耐症 角結膜染色が得られないのにドライアイの症状が強いタイプ BUT短縮タイプのドライアイ 朝起きたときに充血が強いタイプのドライアイ フロッピーアイリッド症候群 涙腺が腫脹する病気 ミクリクツ病におけるリンパ球浸潤の考え方 涙液蒸発量が増加するタイプのドライアイ 閉塞性マイボーム腺機能不全 長期間点眼薬を使用していた患者のひどい充血を伴う角膜上皮障害 メディカメントーザ(medicamentosa) β遮断薬の長期投与によるドライアイの症状の発症 緑内障治療薬によるドライアイ2 角膜上皮の幹細胞(stem cell)障害が基礎にある難治例 先天無虹彩症で徐々に視力が低下してきた 先天無虹彩症 セメントと石灰外傷,輪部上皮残存の有無が運命の分かれ目 化学傷に伴うstem cell障害 多種類の点眼薬をたくさん使用しているのにかえって悪くなる 点眼薬毒性に伴うstem cell障害 薬剤使用後,皮膚と結膜に潰瘍… Stevens-Johnson症候群 輪部を中心に膨隆した白色塊が角膜上に侵入 Bowen病 白内障術後,角膜浮腫が持続。血管が入ってきた 水疱性角膜症に伴うstem cell障害,輪部機能不全 ヘルペス性角膜炎を繰り返すうちに上皮の不整が治らなくなった 長期の角膜炎に伴うstem cell障害 ソフトコンタクトレンズの適用により血管侵入,上皮びらんを繰り返す 長期のSCL装用に伴うstem cell障害 白内障術後の上皮びらんが治らない 白内障術後に生じる角膜上皮障害 屈折矯正手術後の上皮の不整が続く 屈折矯正術後に生じる角膜上皮障害 角膜移植後の上皮びらんがよくならない-角膜移植後に生じる角膜上皮障害- 角膜移植後に生じる角膜上皮障害 脳腫瘍に対する放射線治療後の視力低下 放射線治療による角膜症3 炎症が遷延化している難治例 角膜びらんが上皮化しない 遷延性角膜上皮欠損(persistent epithelial defect ; PED) ビトレクトミー術後に,角膜上皮が繰り返し剥がれてしまう 再発性角膜上皮びらん 水疱性角膜症の経過中に痛みと充血がひどくなった 水疱性角膜症に伴う疼痛と充血 眼の中に石灰が入った 角結膜の化学外傷,熱傷 慢性結膜炎の治療中に瞼球癒着が出現した 眼類天疱瘡 ステロイド薬点眼中に充血を伴う角膜上皮剥離が発症した 角膜ヘルペス 瞼の炎症がなかなか改善しない-酒さ 難治性の眼瞼炎 周辺部角膜潰瘍が穿孔した 周辺部角膜潰瘍の注意点4 アレルギーが基礎にある難治例 コンタクトレンズを使用すると痛みがある コンタクトレンズによる難治性巨大乳頭性結膜炎 抗アレルギー点眼薬で効果なく,点眼薬を使用するとかえって眼が痛くなる 点眼などの保存治療に抵抗性の重症アレルギー疾患 点眼薬を使用しても眼が開けられないほど眼痛が激しい 痛みが激しい重症アレルギー疾患 抗アレルギー点眼薬を使用しても症状がひかない痒み 抗アレルギー薬が効かない掻痒主体の症状 角膜びらんなどの角膜所見が強い重症アレルギー疾患 難治性アレルギー疾患による角膜炎,角膜びらん アトピー性皮膚炎を併発している重症アレルギー性疾患 アトピー性皮膚炎(眼瞼炎)を伴うアレルギー疾患5 その他の難治例 PRK術後に生じた不正乱視 PRK術後不正乱視 LASIK術後に生じた不正乱視 LASIK術後不正乱視 PTK術後に生じた不正乱視 PTK術後不正乱視 睫毛乱生内反のひどいタイプ 睫毛乱生内反 眼瞼外反のひどいタイプ 眼瞼外反 翼状片が何度も発症するタイプ 再発性翼状片APPENDIX 難治オキュラーサーフェス疾患に立ち向かうときAPPENDIX トピックス 涙液の新しい低侵襲的評価法 ムチンの役割 角膜上皮の遺伝子治療 ドライアイに対する屈折矯正手術 最近のLASIK効果 アイホット 涙点閉鎖 眼の温度 慢性GVHDとドライアイ 眼表面の遺伝子治療
内容説明
本書では日々遭遇しながら治療に苦労するパターンを列挙し、疾患の考え方と治療法を新しい概念をもとに提示した。疾患は主にドライアイが基礎にある群、角膜上皮のステムセル障害が基礎にある群、炎症が基礎にある群、アレルギーが基礎にある群、その他の群と5つに大きくわけてアプローチ。どの項目もその日から臨床に使える情報や考え方で満ちあふれている。
目次
1 ドライアイが基礎にある難治例
2 角膜上皮の幹細胞(stem cell)障害が基礎にある難治例
3 炎症が遷延化している難治例
4 アレルギーが基礎にある難治例
5 その他の難治例