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内容説明
魚への興味から始まった「山の神とオコゼ」の民俗調査の旅。短歌を民俗から読み直し、「鮭の大助譚」の奥深さに驚き、竜女伝説や雨乞い習俗に考察は及ぶ。この10年の思索の変遷を10章の論考に編んだ民俗考!
目次
第1章 斎藤茂吉の歌集『赤光』を民俗から読み直す
第2章 山形県内の雨乞い習俗
第3章 山形県の竜女伝説
第4章 山の神とオコゼ
第5章 鮭の大助譚の世界
第6章 「谷地どんがまつり」の複合性
第7章 大工の穢れ観念
第8章 埋め墓の塔婆供養
第9章 女性主体の「三社宮」観音信仰
第10章 山形県に厩猿信仰は存在するのか?
著者等紹介
村田弘[ムラタヒロシ]
1943年山形県生まれ。山形大学文理学部理科(生物学専攻)卒業。山形県内の高等学校に理科教員として勤務する。村山民俗学会幹事、日本民俗学会会員、日本生物地理学会会員、山形県歌人クラブ会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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志村真幸
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著者は山形で高校教員を務めていた人物。山形県内で生物に関わる民俗を収集し、まとめあげたのが本書となる。 「山の神」とオコゼ、鮭の王さまである「大助」、大鷲にさらわれる話、斎藤茂吉の「のど赤き玄鳥」、竜女伝説、雨乞いの手法など。 いずれも多くのデータ/民話が集められており、その広がりや共通性から見えてくるものがありそうだ。 考察の部分で、もう一歩踏みこんでほしかった。 2024/01/25
コオロ
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『鮭の大助』の話を目当てに読む。自分の地元に伝わるのは「鮭の大助いま通る」の声を聞くと死んでしまうというシンプルな内容で、子どもを川に近づけないために作られた民話という程度の認識だったが、深堀りするといろいろ出てくるもんだなあ。新庄市の柳瀬八兵衛バージョンがエンターテインメント性が高くて好き。2022/11/08