内容説明
技術者たちの情熱と挑戦によって発展してきた、航空機・船舶・自動車など様々なエンジンの軌跡を知り、これからのエンジンを展望する大著の最新改訂版。
目次
エンジンはなぜ生まれたか
胎動期の傑作、ニューコメンの蒸気機関(エンジン)
模型から生まれたワットの蒸気エンジン
内燃機関はいかにして生まれたか
オットーの心
オットーエンジン完成の真相
ピストンとシリンダーの問題
エンジンの寿命とシリンダー
もう一人の天才、サジ・カルノー
カルノーの夢、断熱エンジン〔ほか〕
著者等紹介
鈴木孝[スズキタカシ]
1928年長野市生まれ。1952年東北大学工学部卒業、日野自動車工業(現日野自動車)入社。研究開発部に所属し、エンジンの設計、開発に従事。コンテッサ900、1300およびヒノプロト用ガソリンエンジン、日野レンジャー、赤いエンジンシリーズなどのディーゼルエンジンの設計主任を歴任。1977年京都大学にて工学博士号取得。以後、1987年新燃焼システム研究所社長兼務、1991年日野自動車副社長を務め、1999年同社退社。SAE(アメリカ自動車技術会)Fellow、IMechE(イギリス機械学会)Fellow、ASME(アメリカ機械学会)特別終身会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Uzundk
4
現代のエネルギーを生み出す原動力である内燃機関の発展、特に航空と車両向けについての歴史から直近の技術についてを網羅して語る。いまどきの自動車ではエンジントラブルは珍しくなりエンジンの寿命を気にする事も少なくなったが、過去そうでは無かった理由とどのように解決してきたのかと言う事が描かれており技術系を好む人は大変楽しく読める。本当に素敵な本です。2016/06/05
Go Extreme
1
エンジンはなぜ生まれたか胎動期の傑作・ニューコメンの蒸気機関 模型から生まれたワットの蒸気エンジン 内燃機関はいかにして生まれたか オットーの心 オットーエンジン完成の真相 ピストンとシリンダーの問題 エンジンの寿命とシリンダー もう一人の天才サジ・カルノー カルノーの夢、断熱エンジン ポルシェ ロールスロイス ノッキング 省エネと戦車デザイナー バッカードの栄光と悲劇 ボイジャーと航研機 これからのエンジン 未来に向けて2021/07/17
takao
0
ふーん2017/08/30
けつねうろん
0
内燃機関の歴史と仕組みについて非常に詳細に語られており、著者の強烈なエンジンに対する愛が感じられる。気筒内での燃料と空気のダイナミズムがどのようにエンジンのパフォーマンスに関わっているのかといった熱力学的なエンジニアリングに関する話題が詳細に語られており、好きな人には堪らない。NOxとPMのトレードオフってそういう理屈で発生するのですね…。カルノー効率を目指そうとするとパワーが落ちる理由とかについてももっと語ってほしい。まさにエンジンのロマンだなあ、これは。2024/02/25