内容説明
1972年から純国産ガスタービン開発に着手。発電と排熱エネルギーの再利用が同時にできる注目のコージェネレーションシステムをつくりあげた川崎重工技術者たちの足跡。
目次
第1部 開発編(産業用ガスタービンの発達;川崎重工業における純国産ガスタービン開発に至るまでの経緯;自主技術による準国産産業用ガスタービンの開発)
第2部 故障編(販売開始当初の故障;護衛艦搭載主発電機駆動用ガスタービンの故障;UAE(アラブ首長国連邦)アブダビ向け移動電源車の故障
保守・メンテナンス
阪神・淡路大震災におけるガスタービン発電設備の稼働状況
故障からの教訓)
第3部 ガスタービン事業の誕生編(営業に関して;ガスタービン事業の誕生)
第4部 終編(オートバイ開発の経験;開発技術者の心構えと使命;事業と戦争の類似性)
著者等紹介
大槻幸雄[オオツキユキオ]
昭和5年京都府生まれ。昭和24年旧制第五高等学校一年修了。昭和30年京都大学工学部機械工学科大学院修士一年修了。同年、川崎航空機工業(株)入社。昭和46年川崎重工業(株)単車事業部設計部長兼ジェットエンジン事業部長付として純国産ガスタービンの設計開発に従事し、300馬力級研究用純国産ガスタービンの開発に成功。純国産ガスタービンによる非常用ガスタービン設備の市場開拓などに尽力。昭和53年「ガスタービンの性能に関する研究」にて京都大学工学博士号取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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aki
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川崎重工のガスタービン事業部の黎明期から事業部独立の2000年頃までの話です。エンジン開発の技術者として,また経営者としてガスタービンに関わってきた著者の思いがこの一冊に詰まっています。エンジン断面図や,性能の値も豊富。トラブル具体例と対策などエンジニアリングを勉強するのにも非常によい本です。また事業を自ら企画し,研究開発費を投じ技術開発を行い商品化する経営面や心構えも余すところなく表現してくれております。最後のあとがきは,ガスタービン技術者ほか日本のエンジニア全員が心に留めておくべきものです。★9/102018/10/23