内容説明
蛸と女の関係を描いた「大蛸と女」をはじめ、「吾妻形人形」「文宝亭・亀屋久右衛門」「怪談ポルノ・のぞきなさるな」「すつぽん」「すてん・すてんきう」「関所の女調査官」など、興味ある江戸の世界が展開する。
目次
大蛸と女
吾妻形人形(ダッチワイフ)
文宝亭・亀屋久右衛門
怪談ポルノ・のぞきなさるな
すつぽん
すてん・すてんきう
関所の女調査官
誹風たねふくべ 抄釈医・薬の部
著者等紹介
花咲一男[ハナサキカズオ]
1916年東京生まれ。著書に『江戸行商百姿』『江戸入浴百姿』『江戸のかげま茶屋』(いずれも三樹書房)など多数。その他、諸雑誌に江戸風俗・川柳・雑俳について数多く執筆している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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HANA
33
江戸時代の様々な話題についての一冊。冒頭の表題作は北斎で有名なあの絵から、読本や旅行記における大蛸の扱い。果ては春画や謡曲で、様々な意味で蛸に食べられた女性の話。続いて吾妻形人形に魂が宿るというピグマリオンみたいな話。猥談と怪談が合わさったような「半面那草類名」、これ男性にとっては一話目が異常に怖いです。関所の女捜査官、今で言う婦人警官の役割。そして江戸時代の謎かけ。と個人的にはどの章も面白くない話題はなかった。最後の謎かけ、どの問題もレベルが高く、これを平然と解いたとすれば江戸時代の人間恐るべしである。2013/04/06