内容説明
外科医として戦後の医療世界を生き抜いてきた著者が「臨床医の役目は、病気を治すことではなく、病人を癒すことだ」という信念のもと、診療室の周辺の人々を暖かく見つめながら、手術の回想をはじめ、人生、愛、健康などを警告と苦言を交えて語る。
目次
1 診療室から(黒い血が流れた―手術一号患者;盲腸の手術あれこれ―数え切れない手術回数;鼻が凹んだ―体内異物 ほか)
2 罵詈雑言(命を短くするもの―あとの祭り;生まれつき虚弱でも―一病息災;知らぬが仏―医療情報過多 ほか)
3 世相診談(歯の枯れるころ―嗜好の変化;新モノ信仰―古いものには時代がある;西洋式トイレ―わがモノを観察せよ ほか)