内容説明
迫りくる戦争の気配、ファシズムの嵐に向って、ヒロイズムに酔うことなく闘いを挑んだ労農派の人びと―その理論的指導者であった大森義太郎を中心に、少数派の昭和史としての歴史をたどり、忘れてはならない過去を照射するドキュメント。
目次
労農派が生まれるまで
労農派誕生―極左勢力へ宣戦布告
学問思想の弾圧始まる―左傾教授追放
反骨の血筋をひく自称“江戸っ子”
世界最初の『マルクス・エンゲルス全集』
弾圧強化の下で
混乱する無産戦線、大森の評論活動始まる
逆境下に『労農』再出発
15年戦争の幕開け
『労農』消えて労農派と呼ばれる
『唯物弁証法読本』
非常時日本
人民戦線の胎動
最後のたたかい、早すぎた死