内容説明
不登校とは何か?思春期のこどもたちにいったい何が起きているのか?父親たちは何も見てはいない。人間が誰にも、何処にも繋がらずに孤立した社会になったことが、思春期のこどもたちの深層心理に深刻な外傷を負わせたのだとすれば…。3人のこどもたちの心に寄り添ってきた母親が彼らの生活史をフロイトの理論によって読み解く。
目次
第1章 「不登校」の体験(長女、たか子;長男、翔太;次女、麻衣;取り戻した日常)
第2章 自我分析(微かな感覚;性格の変化;分離不安;恋着 Verliebtheit;一体感;ナルシシズムの制限;過剰依存;口唇愛の固着)
第3章 対象愛(バリント理論における「対象愛」;「対象愛」とフロイト理論)
第4章 最後の一撃(「蒼古的」自己‐対象;フロイトのシェーマ;愛なき世界)
最終章 精神分析の彼岸(人格と世界)