オールドパンク、哄笑する―チャールズ・ブコウスキー短編集

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  • サイズ B6判/ページ数 342p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784894920170
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

諧謔をもって冷厳な事実を描くブコウスキー晩年の世界。『パンク、ハリウッドを行く』の翌年、生前に発表された最後の傑作集。短編小説21編と詩28編。

著者等紹介

ブコウスキー,チャールズ[ブコウスキー,チャールズ][Bukowski,Charles]
1920年ドイツ生まれ。ポーランド系ドイツ人で、3歳のときロサンゼルスに移住したドイツ系移民3代目。少年期から、アメリカの夢に憑かれた父親とその父親に粛々と従う母親に反抗し、大学をいち早くドロップアウトして各地を放浪、その後ロサンゼルスのダウンタウンを愛憎のうちに徘徊し、無頼の青春を送った。両親、特に父親との確執と、思春期に罹患した重度のアクネに起因する容貌のコンプレックスは、その後一生尾を引くことになる。自殺衝動を必死に押さえ込みながら、詩作と飲酒でバランスを取る生き方を続けたが、マイノリティ・弱者に対する比類のない愛措の念は一貫していた。執筆活動は、激動の60年代後半にアングラ雑誌から出発して、50歳を迎えるころに十数年に亘って勤めてきた郵便局を年金受給権を放棄してすっぱり辞し、遅まきの出発にもかかわらず、70年代の思潮後退期、レーガン・ブッシュ時代に一人怪気炎を吐き続けた。1994年永眠。ボクシングのグラブを象った墓碑には、「突っ張るな!」という碑文が刻まれている

鵜戸口哲尚[ウドグチテツヒサ]
高校在学中から商業雑誌で書き始め、その後、小説・シナリオなどにも手を染める。1970年前後の政治運動を経て、以降翻訳活動とともに、映画批評や時事問題を各誌に寄稿。チモール・カンボジア問題、エイズ問題などに全力投球。1999年『パンク、ハリウッドを行く』(ビレッジプレス刊)を共訳。現在、本書にも登場するが17歳で自殺した18世紀の詩人・チャタートンの全面的紹介を企図している
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

白義

13
酒、女、競馬に人生をかけるどころかただただひたすら堕落したように酔い溺れていくド底辺人生をクソを撒き散らすように叩きつける適当さ、横柄さが円熟の境地に達している。三人称を用い、さらにヘンリー・ミラーやセリーヌへのオマージュに満ちた呪詛のような詩歌が並ぶことで作風に幅が広がり…と見せかけて老境に達してなお基本的にいつものブコウスキーである。時代の労苦を積み重ねても成長の欠片もなくむしろ最底辺の生を綺麗事抜きでなおかつそれ自体ある種の美として描くスタイル、お前はエイラかというようナ知性を感じない屑訳どれもいい2016/03/13

つちのこ

4
ブコウスキーの作品は詩を含めると膨大な数にのぼるらしいが、当初はヨーロッパで火がつき、そして映画化によって米国内で一躍メジャーな存在になったという。収録された作品は詩を含めていかにもブコウスキーらしさが溢れたポップな感覚の作品ばかりである。けだるさと厭世感が漂う世界は誰にもマネができない作風である。タイトルのオールドパンクと少しズレるかもしれないが、猥雑でパワフル、原色を配置したようなイメージはブコウスキーならではのスタンダードなのであろう。2000/09/11

3
「おとなしくしやがレ」 「要らねえヨ」 とか、なんでそこカタカナ?ブコウスキーの翻訳は難しいって他の訳者あとがきに書いてあったけど、逆に雰囲気ぶち壊しな感じ。2023/03/15

towerofthesun

1
杜甫や李白に共感を寄せる詩人、「ソルマイザー」とつぶやいて空中浮揚する夢幻の住人、競馬場で「神はルールを作らない」とうそぶく老作家…すべて同じブコウスキー。2013/07/30

いなお

0
そびえ立つクソのような訳だナ2012/08/19

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