内容説明
運動会の原風景を植民地に探る。もはや風物詩、日本の身体文化とも言える「運動会」。だが時に、集団訓練的側面が軍国主義の名残と批判されることもある。本書は、植民地教科書に描かれた姿や当時の児童の体験記から、その実際をたどる、貴重な記録である。
目次
1 日本の国定・植民地(台湾・朝鮮・南洋群島)教科書に描かれた運動会(本書で扱う教科書とその時期;集団行動のはじまり;植民地(台湾・朝鮮・南洋群島)における教練
「ナンバ歩き」から「近代的歩行法」へ
ラジオ体操・体操
かけっこ
その他)
2 「満洲」教科書に描かれた運動会(「満洲」とは;アジア諸民族支配の壮大な実験場;「満洲」在満日本人用教科書;ランニング、リレー、かけっこ;合同体操、ラジオ体操・体操)
3 「満洲」における教育・運動会・スポーツ―在満少国民の体験記録より(母が学んだ教科書;新京立正幼稚園;新京櫻木小学校;新京櫻木国民学校;ハルビン白梅国民学校;まとめ)
著者等紹介
北島順子[キタジマジュンコ]
1965年生まれ。2019年度より神戸大学大学院国際文化学研究科博士課程後期課程在籍中。専攻は教育史、身体教育学(ダンス教育・ダンスセラピー)、健康心理学。現在、大手前短期大学教授。同志社大学嘱託講師、私設教科書総合研究所(大阪府堺市所在)共同主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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