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内容説明
サンゴを積み上げた人工の島に暮らす人々。悠久の昔から続く南洋の長閑な風景と見まがう。だが、ひとびとの日常に深く寄り添うと、そこには絶えざる変化と切り結ぶ日々新たな生活があった。同時代を生きる者同士としての共振から新たな民族誌を展望。
目次
序論 別様でありうる「住まうこと」―非同一的な生の民族誌に向けて
第1章 「海に住まうこと」の現在―民族誌的概観
第2章 海を渡り、島々に住まう―移住と人工島群の形成史
第3章 海を渡る生者たちと死者たち―葬制、移住と親族関係
第4章 「カストム/教会」の景観―現在の中のキリスト教受容史
第5章 夜の海、都市の市場―漁業と「住まうこと」の現状
第6章 生い茂る草木とともに―土地利用と「自然」をめぐる偶有性
第7章 想起されるマーシナ・ルール―「住まうこと」と偶有性の時間
結論
著者等紹介
里見龍樹[サトミリュウジュ]
1980年、東京都生まれ。2014年、東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻博士課程を単位取得退学。博士(学術)。現在、日本学術振興会特別研究員PD。専攻は文化人類学、メラネシア民族誌。著書『「海に住まうこと」の民族誌―ソロモン諸島マライタ島北部における社会的動態と自然環境』のもととなった博士論文に対し、第15回アジア太平洋研究賞(井植記念賞)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mittsko
5
ニューギニアの東海上、メラネシアのソロモン諸島の村落についての、堅実な人類学モノグラフ(博論の大幅改定版)。南の小さな島々で生活する海の民(アシ)の生活… 豊富な写真とともに、それを知れるだけでもとても楽しい(*'▽') 著者が注目するのは、現地の人々の「住まうこと」(トーラー)の不断に揺れ動く、別様態の可能性と実際の変化につねに開かれた偶有性だ。理論的地平はデ・カストロ、スロラザーンから設定され、民族誌記述は「もの」「景観」に注目する。最新の人類学の成果として読まれたし(博論は14年、本書は17年)2019/01/17
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