近代日本の人類学史―帝国と植民地の記憶

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  • サイズ A5判/ページ数 620p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784894892279
  • NDC分類 389.02
  • Cコード C3039

内容説明

日本人類学は「大東亜共栄圏」の子供か?「人類学は西洋帝国主義の子供である」とすればまさにそうだが、歴史はキャッチコピーではない。本書は、130年余にわたる日本人類学の足跡を、文献とオーラル・ヒストリー、そして現地調査の積み上げによって丹念に追った、貴重なドキュメントである。

目次

研究の課題と方法
前篇 植民地の拡張と人類学(台湾:旧慣調査と台北帝国大学;朝鮮:慣習調査と京城帝国大学;南洋群島:委任統治と民族調査;満洲:満鉄調査部と満洲国の民族学)
後篇 戦時中の民族学(民族研究所:戦時中の日本民族学;内陸アジア研究と京都学派:西北研究所の組織と活動;イスラーム研究とムスリム工作:内陸アジアと東南アジア研究)
近代日本の学知と人類学

著者等紹介

中生勝美[ナカオカツミ]
1956年広島生まれ、中央大学法学部、明治大学博士前期、上智大学博士後期満期退学。2015年京都大学より博士(人間・環境学)の学位授与。宮城学院女子短期大学、大阪市立大学等を経て桜美林大学教授。中国、香港、台湾の社会・文化、植民地関係の論文多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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てれまこし

6
人類学の発展が植民地主義と深い関係を持っていることは周知の事実であるが、頭から知と権力が一体であるかのように決めつけるような人が増えた。それを丹念に実証的に検証していっただけの仕事であるが、ひけらかしの教養ではなく学問的良心がなけりゃとてもできない大仕事。多くの実証研究同様に白黒はっきりしない結論だから、昔の人を糾弾したいだけの連中は近寄らないだろう。だが、社会から承認を調達しながら学問の自律性を保つことは、戦前の人類学に限らず今日の学問にとっても無視しえない。この技に無頓着である余裕はどんな学問にもない2019/12/31

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