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内容説明
イスラーム系10民族2300万人の半数近くを占める回族は、各地でモスクを中心とした小規模なコミュニティを形成し、漢族を主とする非ムスリムと隣り合って暮らしてきた。雲南ムスリムの調査から、彼らの日常と信仰に迫る。
目次
序章
第1章 ムスリムから「回族」へ
第2章 イスラーム復興と漢化のあいだ
第3章 「宗教」に抗するイスラーム
第4章 揺れ動く宗教性
終章
著者等紹介
奈良雅史[ナラマサシ]
1982年北海道生まれ。2014年筑波大学大学院人文社会科学研究科博士課程修了。博士(文学)。専攻は文化人類学、イスラーム研究、中国研究。日本学術振興会特別研究員PD(国立民族学博物館)、ボルドー政治学院Les Afriques dans le monde客員研究員を経て、北海道大学メディア・コミュニケーション研究院助教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
BLACK無糖好き
10
本書は文化人類学研究者の著者による博士論文が土台。中国雲南省昆明市で、漢族ら非ムスリムと隣接して暮らす回族の生活や宗教活動を実地調査して、回族のイスラーム運動の一端を等身大で描出している。回族の中でもイスラームの実践において敬虔さにかなり幅があるというのが一番の印象。又、中国政府の管理統制を避ける為の、宗教的な活動と世俗的な活動の領域の曖昧さも大きな特徴。しかしモスク内でのお見合いパーティーなどよく考えたものだ^^; 2016/09/01
犬養三千代
7
筑波大大学院に提出した博士論文に加筆されたものである。明から清そして民国じだいのイスラム復興運動をさらっと描き、げんじつに調査した数々の人々のエピソードが綴られている。結婚式のシーンはほのぼのしたものだったり食事ハラールじゃない食材に厳格に対峙するひとほぼほぼいい加減な人など面白かった。 中国では基本的に仏教、カトリック、プロテスタント、ムスリム、儒教のみが公認された宗教だそうだ。 そして中国共産党の管理下に置かれる。漢族とのお付き合いの中ゆるくなったり厳格になったり、その評価も様々。大変だね。2018/07/06
Bon Habler
0
ebook化希望2020/09/25