内容説明
旧トラック環礁に秘伝の知識体系=イタン。それは、身体の隠喩としての「箱」、生命の隠喩としての「石」等、形象認識に基づく世界観をなす。本書は、消滅しつつある知的遺産の詳細な記録・分析である。
目次
第1部 歴史伝承と世界観(四隅と中心の世界観;神話と歴史伝承 ほか)
第2部 中心の石(生命の道;首長の道 ほか)
第3部 生活世界のコスモロジー(箱としての生活世界;生活財の造形)
第4部 身体と中心の隠喩的組織化(身体と石のシンボリズム;対面と形象 ほか)
第5部 身体と生命の形象認識
著者等紹介
河合利光[カワイトシミツ]
1948年愛知県生まれ。1980年東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程修了。社会人類学専攻。現在園田学園女子大学国際文化学部教授。博士(社会人類学)。主な著訳書に『生活文化論―文化人類学の視点から』(編著、建帛社、1995年)、“Chieftainships in Southern Oceania:Continuity and Change”(編著、日本オセアニア交流協会、1998年)、『比較食文化論―文化人類学の視点から』(編著、建帛社、2000年)、『親族集団と社会構造』(R.M.キージング著、共訳、未来社、1982年)など
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