内容説明
従前の研究にみられる父系中心的な親族関係の把握、また婚姻によって親と切り離される女性という理解に対して、本書では、女性を婚姻によって夫を親や兄弟とつなぐ存在としてとらえ、父系以外の関係である「姻戚関係」を中心に、漢民族の親族・婚姻を再考しようとするものである。姻戚関係を多面にわたって検討することで、これまでの研究で論じられなかった漢民族の親族・家族・婚姻の有り様を描いていく。
目次
序章 課題と方法
第1章 漢民族の姻戚関係研究
第2章 台南・佳榕林
第3章 家族における男性と女性
第4章 祖先祭祀にみる男性と女性
第5章 通婚関係と地域社会
第6章 婚姻儀礼と財の交換
第7章 贈与にみる姻戚関係
第8章 男性の活動としての姻戚関係
第9章 冥婚にみる姻戚関係とその変化
第10章 姻戚関係の展開と再編
終章 結論
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