内容説明
射道による人間教育を実践された吉田能安先生が弓道いろは訓を作り、弓を学ぶ者に伝えようとされたのはどのようなことだったのか。本書は、そこに含まれた教えを読みとり、正射正中を第一義とする正法流の基本理念を追究したものである。
目次
い 意の如くならぬが弓だ世の中だ
ろ 論議より現実に生きる弓の道
は 放さずに気力いっぱい伸びぬけよ
に 二の腕で静かに開く味を知れ
ほ 頬づけは口割り下より上がよい
へ へたばるな道を求めて励めぬけ
と 取り懸けで離れの良し悪し定まるぞ
ち 知恵工夫捨てて呼吸三昧に
り 理を極め実を活かすが弓のわざ
ぬ ぬかりなく一射一射を大切に〔ほか〕
著者等紹介
寺田隆尚[テラダタカナオ]
1928年、静岡市清水生まれ。1952年、東京大学文学部国文学科卒業。1989年まで東京学芸大学附属中学校・高等学校教諭・弓道部顧問を務めた。弓道は中学時代に始め、戦中戦後の空白を経て高校教諭時代に再開。吉田能安の門に入り、正法流を学ぶ。現在は同流の七段教士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。