内容説明
日本・中国・韓国は領土問題や歴史問題で繰り返し衝突し、反日、嫌中、嫌韓が声高に叫ばれている。その一方で、日本のサブカルチャーが東アジアで広く愛好され、国境を越えた共通の文化現象が生まれている。東アジアの若者に何が起こっているのか?今、あらためて文化研究。
目次
第1部 文化研究(カルチュラル・スタディーズ)の来し方行く末(この30年間東アジアの文化に何が起こってきたのか?―アニメ・マンガ・ライトノベル、コスプレ、そして村上春樹;「小器化」の時代に―今日の大陸中国における文化研究;誰が「美的差異」を気にかけるのか?―危機の時代の文化研究;ポストメディア時代の文化研究―二〇一〇年代の日本のメディア文化と政治;パネルディスカッション)
第2部 混迷する思想に向けて(今日の中国の精神・倫理問題をめぐる思考についての思考;民主大闘争(一九八七年)からキャンドル闘争(二〇一六年‐二〇一七年)に至る思想状況の変化―革命のディスコースを中心に)
第3部 文学とサブカルチャーのはざまで(妖怪が生まれた―二〇一〇年以降の台湾マンガ・アニメ・サブカルチャーの現状並びに新世代作家の対応;トークセッション;パネルディスカッション)
第4部 一九八〇年代サブカルチャー再訪―アジアを貫く若者文化の起源(シンポジウム;一九八〇年代ポップスの世界;一九八〇年代マンガの世界;パネルディスカッション)
著者等紹介
千野拓政[センノタクマサ]
1953年生まれ、早稲田大学教授、中国文学、文化研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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