内容説明
日本語は、明快で論理的な表現もでき、曖昧模糊とした表現もできる素晴らしいコミュニケーション(およびコミュニケーション拒否)の手段である。すべての日本語話者にこの手段が有効に駆使できるように、他言語に由来する「人称」「数」「代名詞」「時制」「主語」などの無用な概念の呪縛を捨て去り、日本語に具わっている独自の豊かな構造に着目して再構築した新しい日本語文法を提唱する。
目次
名詞
数量詞
名詞型形容詞
タル形容詞
イ形容詞
不変化前置形容詞
不変化叙述形容詞
動詞の定義と分類
動詞の「時制」「人称」「受動態」「相」
存在動詞〔ほか〕
著者等紹介
小島剛一[コジマゴウイチ]
1946年、秋田県生まれ。1968年以来フランス在住。1973年以来、フランス人向けの日本語教育にも携わっている。1978年、フランスのストラスブール大学人文学部で博士号取得。専攻は、言語学と民族学。1986年9月、トルコ共和国で少数民族言語臨地調査のための「研究調査ビザ」を所持していたにも拘らず国外退去観告を受ける。2003年7月、『ラズ語文法』刊行の直後、トルコ共和国から武力によって国外退去させられる。現在はフランスで自由業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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micamidica
5
さらっとみただけですが。情動相という考えかたが新しいなと。確かに英語の受動態を助動詞のれ・られで安易に訳してはならないと思うし、高校に先生が口を酸っぱくして言っていたのはこのことだったのかと今さらながら気づいた。日本語の細かいニュアンスについて知りたいひとには良い本だと思います。「さようなら」が大人同士の別れの挨拶でほとんど使わないというのもおっしゃる通りなのだよなぁ。強いていうなら索引がもっと詳しいと良い。そして小島節が苦手な方にはきつい文法書だろうな笑。2017/07/03
ぽん
3
頷かされる部分が多くて、これを一人で体系としてまとめたというのがまず感服する。学校で習う文法などよりも、生の日本語を学習者に伝えようとするための文法書ということがありありと感じられる。活用形のところは日本語母語者には退屈かもしれないが、意味使い方のところは再認識させられる。日本語の動詞に「時制」はない、外国語の受動態を機械的に訳してはいけない、「ので」「から」や「をしたい」「がしたい」など細かいニュアンスへの目配りもあったり。多言語を駆使する著者ならではの比較には目を瞠る部分も多く、ラズ語まで出てきて凄ぇ2022/08/23
kusomatsu
1
学校文法に疑問を持っていたので、この本のような分類は理解できるし、擬似受動態などの考えも腑に落ちる。しかし文法の説明はあれどもそうなる理由が書かれておらず、参考文献の記載もないのでいくつか感じた疑問点の解決ができない。他の日本語文法研究との関連性が不明。 本書の構成は不満。述語の種類によって格助詞の機能が異なるというのはその通りだと思うが、述語分類の下に構文分類があるという構成のため、構文形態からの逆引きがしづらい。索引も少ないし。また述語によらず共通する性質は専用の節を設けて解説して欲しい。2023/02/09




