出版社内容情報
近年、大学では、留学生のみならず日本語母語話者の学生にも、日本語を読み、書き、聞き、話す技能を養成する授業が広まり、手法の模索が続いている。本書では、「正しい言語知識を教える」というスタイルを脱し、表現産出のプロセスを重視して授業をデザインした各種の実践をまとめた。とくに、参加者が学びあう協働的アプローチ、ことばの学習をキャリア教育などの多様な目的と結びつける統合的アプローチにもとづいた授業デザインを紹介している。
目次
1章 大学での日本語表現能力育成授業のデザインを考える
2章 協働的アプローチで授業をデザインする(プロセスを重視してレポートを作成する;相互活動によって口頭発表の方法を学ぶ;看護学部の表現技術教育でピア活動を行う ほか)
3章 統合的アプローチで授業をデザインする(多人数・短期集中授業でレポートを導入する;論文テーマをSNSを使ってWeb空間で協働作成する;専門教育と言語表現教育を統合する ほか)
4章 海外の実践からヒントを得る(アメリカのライティング教育の1例:ニューヨーク周辺事情を中心に;アメリカのライティング・センター;多様なプレゼンテーションからのヒント ほか)
著者等紹介
大島弥生[オオシマヤヨイ]
東京海洋大学海洋科学部准教授。お茶の水女子大学大学院修士課程人文科学研究科日本言語文化専攻修了。1989年より日本語教育に従事、日本語学校、香港大学等を経て、2005年より現職。専門は日本語教育
大場理恵子[オオバリエコ]
東京農業大学・東京海洋大学・東京慈恵会医科大学非常勤講師。お茶の水女子大学大学院修士課程人文科学研究科日本言語文化専攻修了。1991年より日本語学校、イギリスでのビジネスマン対象などの日本語教育に従事。2000年より現職。専門は日本語教育。キャリア教育と表現教育の融合、一般を対象とした文章力育成通信教育教材開発にも携わる
岩田夏穂[イワタナツホ]
東京海洋大学海洋科学部非常勤講師。お茶の水女子大学大学院博士後期課程人間文化研究科国際日本学専攻修了。博士(人文科学)。1998年より日本語教育に従事、日本語学校、日本語教師養成講座の講師を経て、2004年より現職。専門は日本語教育(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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