出版社内容情報
これまでの金融工学の教科書は,数学的な厳密性を追求することに偏りがちでした。本書では、株式デリバティブの標準モデルであるBlack-Scholesモデルの基本をふまえ、確率金利モデルの標準モデルであるHeath-Jarrow-Morton モデル(HJMモデル)を中心に解説し、さらにその上で、理論モデルのコンピュータ・システムへの実装・実用化についても,追求できるように構成され、従来の欠点を補っています。HJMモデルの理論的な厳密性を保ちながら,サンプル・プログラムを使った演習を経験することで、確率金利モデル理論への理解をより確実なものにすることが可能でしょう。CD-ROMに添付されているサンプルは、EXCELで作成されているので、一般のビジネス、金融の現場においても広く活用できるものとなっています。
目次
第1章 Black‐Scholesモデル
第2章 金利関連インストゥルメント
第3章 金利の期間構造
第4章 マルチンゲール理論
第5章 HJMモデルの定式化
第6章 デリバティブの解析的評価
第7章 マーケット・モデルの定式化
第8章 数値計算によるデリバティブ評価
第9章 金利モデルの実用化
第10章 Excel演習
著者等紹介
神楽岡優昌[カグラオカユウショウ]
武蔵大学経済学部金融学科助教授(大阪市立大学理学博士)。神戸大学理学部卒、神戸大学大学院理学研究科修士課程修了、大阪市立大学大学院理学研究科後期博士課程単位取得退学、日興證券投資工学研究所、MTBインベストメントテクノロジー研究所を経て2000年4月より現職。専門は、ファイナンス理論、金融工学、デリバティブや証券化商品の評価
鈴木重信[スズキシゲノブ]
KPMGあずさ監査法人勤務。ニューヨーク大学経営大学院経営学修士(MBA)。日本ファイナンス学会会員、日本証券アナリスト協会検定会員(SAAJ‐CMA)、ファイナンシャルアドバイザー。日本の石油会社、エンジニアリング会社でプラントの設計建設プロジェクトに携わった後、日本の証券会社、リサーチセンター、投資工学研究所勤務後、現在に至る。WEBベースのデータベースシステムや全文検索エンジンの開発、年金数理モデルの開発デリバティブの時価評価、システム監査を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。