内容説明
子どもと家族が、安心感を得られるように。子どもの生活を守り、育ちを促せるように。あらゆる手を尽くして、形にこだわらず、どんな時も、あそびを保障して。病院という環境で「保育」を貫き通す病棟保育士たち。さまざまな制約や葛藤があるなか、かえって揺るぎなく、あたたかく、すべての子どもに保育が保障されるべきであること、そしてそれが可能であることが示される。
目次
プロローグ
第1章 子どもと関わり、支える(子どもの「はじめて」に寄り添い、生活の基盤を整える;病院にも「普通の子ども」の世界を;環境を通して支える)
第2章 家族を支えて、子どもを支える(大人の安心は子どもの安心;親と子どもの関係づくりを支える;極限状態の親に寄り添う;家族の歴史の一部をともに歩んだ人として)
第3章 治療に伴走する(子どもの側からは何が見えているか;治療と向き合い、受け入れ、消化する支えに;子どもと医療者をつなぐ;家族と医療者をつなぐ)
終章 「病棟保育」にできること(病棟保育を行う上で、心に留めておきたいこと;病棟保育が目指すもの;病棟保育の方法;病棟保育からのメッセージ)
著者等紹介
石井悠[イシイユウ]
1989年、東京生まれ。1歳と3歳の女の子の母。博士(教育学)。東京大学大学院教育学研究科附属発達保育実践政策学センター(CEDEP)助教。病気を経験する子どもの育ちや支援に関心をもち、発達心理学を専攻。CEDEPでは、多様な背景をもつ子どもたちの育ちについて勉強しながら、保育のあり方を模索中
遠藤利彦[エンドウトシヒコ]
東京大学大学院教育学研究科教授。同附属発達保育実践政策学センター(CEDEP)センター長。アタッチメント理論をはじめ、親子関係・家族関係と子どもの社会情緒的発達を中心に研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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