内容説明
死者五千余人と空前の被害をもたらした伊勢湾台風―濁流にのまれた底辺の町ヤジエに、東京から二人の若い保育者が向かう。「人間は弁償できない 生命を大切にし合いながら 平和で幸せな生活を送れるように」「雨にも風にも負けない、心もからだもじょうぶな子ども、レンガのように強い子どもに」と願い、青春のすべてをかけて格闘するその姿は、「ぶんなぐり保母」現ると、マスコミをも驚かし、全国民に感動と希望を与えた。保育は、何のために、誰によって、どのようにして、創られてきたのか―子どもの危機、保育の危機が叫ばれるいま、いよいよ輝きを増して甦る、待望の書。
目次
第1章 「レンガの子ども」の誕生(空前の台風被害;あすのために私の台風体験記 ほか)
第2章 「レンガの子ども」の実践(「レンガの子ども」を出すにあたって;お母さんのつくったぞうきん ほか)
第3章 支えあい、育ちあう(「レンガの子ども」と母親―連絡帖より;「ほんとのほいくえん」をつくろう)
第4章 明日に続く物語り(愛知の保育・研究・運動の原点;「レンガの子ども」から五〇年、いま思うこと ほか)
著者等紹介
河本ふじ江[カワモトフジエ]
1934年東京都生まれ。東京都品川区、緑の家保育園に勤務。1960年伊勢湾台風災害地での保育にあたるため、名古屋に転居。ヤジエセツルメント保育所での保育にあたる。その後、みどり子どもセンター、みよし保育園園長、ほしざき保育園園長を経て、現在社会福祉法人名南子どもの家理事長。名古屋短期大学、三重大学教育学部、みずほ短期大学講師。日本ホリスティック乗馬協会げんき牧場会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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