内容説明
自らの罪で詩人を死に至らしめたことを悔い、「真実の恋」を諦めたまま、詩と音楽に慰められて大人になってゆくシェプシ。神の言葉が解明され、禁囲区域であった紫の砂漠は解放されて、世界は混沌をきわめてゆく。天変地異、政変、急激な変化の中で、優秀な書記としてのぞまれながらも、詩人になることを選んだシェプシの運命は…。名作『紫の砂漠』の待望の続篇、書き下ろしにて登場。
著者等紹介
松村栄子[マツムラエイコ]
静岡県生まれ。筑波大学比較文化学類卒業。90年に『僕はかぐや姫』で海燕新人文学賞、92年に『至高聖所』で第106回芥川賞を受賞、現在に至る。著書に、『あの空の色』『生誕』『ひよっこ茶人の玉手箱』など多数
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Gulico
3
ラスト後の二人がすごく気になる。その他のキャラ達も。短編集的な何かででてくれないかなと思います。羊飼いの話とか、砂漠の外の話とか、世界観がすごくいいからぜひとも読みたい。2010/04/30
ちびのすけ@灯れ松明の火
2
再読。『紫の砂漠』の続編。シェプシが延々と苦悩するのでこちらも辛い。ケムとの再会は何度読んでも涙がでる。タイトルの詩人の夢が叶う辺りが駆け足でもう少し幸せを堪能したかった。2012/09/29
shiman
2
再。すっかり内容を忘れていたが、前に読んだときはこんなに権力争いや戦をなまなましく感じずに、それなりに面白かったような。うむ、やはり読む側が年をとったのだな。2012/02/19
リドカ
2
再読。『紫の砂漠』の続編だが、前作と比べてロマンティックな要素よりも人間性の生々しさとファンタジーとしての面白味の二点に重点が移動しているように感じた。2009/10/05
ももとり
1
真実の恋ですら完全ではないのか。前作と雰囲気はちがうし、続きものだけど別の話だけれどこれはこれで面白かった。タイトルが良い。2014/03/25
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