内容説明
今から五年前、日本全土を襲った大地震。誰もが“感じた”地震だったが、不思議なことに何も被害はなかった。幻覚地震と呼ばれるその地震の後、今まで目に見えなかったものが、日本各地に出現するようになる。魔物、妖怪、物の怪などが現実の世界に現れたのだ。あるものは、徒党を組んで人を襲い、あるものは、人に憑依して人肉を喰らう。妖怪と人間の怪異な世界を描く、書き下ろし長篇スプラッター・ホラー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yomineko@ヴィタリにゃん
28
この世とあの世が交錯し、福岡がめちゃくちゃに。初めは?で途中からようやくこの世界に。どうしたらこういう怪奇な作品を思いつくのか、友成純一先生。もう「純」は「不純」の「純」決定。先生ごめんなさい。先生の作品は凄すぎて図書館にないのが難点・・・2019/03/02
ペトロトキシン
10
またいつものように投げっぱなしジャーマンの如くブッツリと終わってしまうラストである。この作家の作風だから今更驚かない。臓物やらのグチャグチャ度は『狂鬼降臨』に比べるとかなり控え目。これを控え目と感じる事じたい大分何かが麻痺しちゃってますが。2012/03/01
カマー
3
再読 いろいろと複線があるが今のところ続篇は出ていないみたいなのですごく謎のまま終了してしまっている ストーリーは割と単純で量もほどほどで読みやすい 2015/04/27
カマー
3
ある日突然伝説上の妖怪が日常に現れるという展開は面白いがラストが投げっぱなしなのが残念 あとあまりグロくない 2013/05/18
本のちゃちゃ虫
2
友成純一氏らしい1冊。 世界観や思想の作り方が秀逸である。 ただし、少々パンチが弱い。 グロテスクとエロティックがどろりと絡み合う良さは感じるが、そのどちらもが少々中途半端な印象。 全体を通して、人間臭さを強く感じる仕上がりになっている。 話の次の展開を期待させる終わらせ方も、あまり効果的だとは感じなかった。2022/02/11