内容説明
長い黒髪をぬらし、汚れた着物姿で山道を歩いていた私を一人の警官が助けてくれた。私の名前は小夜子。それ以外の記憶はない。私はなにものかに導かれて新宿にたどり着いたが、そこには山梨で私を助けてくれた警官がいて、私にこう告げた。「きみは死んだ人間なんだ。人の後ろに立つと、その人間の怨みの中にきみの怨みが入ってしまう」と―。人間の心の闇を描き出す長篇ホラーの傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
リッツ
8
夏に怪談と選んだ一冊。だけどドンドン思ったのとは違う展開。現実の事件にもある普通の人がいきなり凶行に走る、それはきっと霊のせい…そういう話になるんだと思ってた最初は。ところがサスペンスのようになり違う事件がつながり、謎は過去に遡り…うん、あんまり怖くはなかったなと終ろうとしたらラストの脅し文句、やめてよ~!とっとにかくやみくもに嫉妬したりするのはやめよう、と思った。2013/09/02
鬼灯の金魚草
6
少量のエロのみ。怖くない。2016/06/15
鬼神ザビエル
4
幽霊より人間の方が怖い、とは云うものの充分に幽霊も怖かった! 2015/12/01
mimi
3
山道を彷徨う着物姿の主人公小夜子は記憶がない状態で、警官に助けられた。その警官に、"人の後ろに立つとその怨みの中に自分の怨が入るから人の後ろにくれぐれも立たないように"と忠告されたにも関わらず、小夜子は盲目の女に入ってしまう。そこから盲目の女を通して小夜子視線で物語が進んでいく。物語の構成や文章の表現が巧い。母の動機が薄いと感じたが、恨みや妬み等の心情描写が細かくて面白かった。だが、怖かった..表紙も怖い...orz少しの物音でも過剰に反応してしまう...ホラーは当分やめておこう。2009/09/23
シン
2
C評価。出だしは面白いんだが半分手前くらいからいまいちに。ホラーというよりオカルトより。本筋に関係ないエロシーンはいらない。表紙は好き。2006/09/13
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