内容説明
AE(人工実存)・HE2が地球との交信を絶ち、SSと呼ばれる謎の超巨大人工天体と人類との接触は断絶した。が、HE2は自らの意志により、六つのVP(仮想人格)を駆使したSS探査を続けていたのだ。SS内部において、“彼ら”は、SSが太陽系誕生のはるか以前から存在していたことと、複数の地球外生命がSSに接触を試みていることを知る。あらゆる知的生命体を呼び寄せるSSの意図とは?宇宙における実存とは何かを問うSF巨篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ころこ
33
「井戸ってーどんなものだ?」村上春樹を思わせるイドの登場と、ナウシカの最終巻を思わせる人類のいないところにひとりの老人の存在をみると、やはり人間にとって宇宙とは心象風景のことなのだ。SSの大きさや地球までの距離がどの位あろうが、この世界は色即是空だ…「私たちの持っている全記憶が、都市や地形の俯瞰図みたいに、外から全体の構造が立体的風景として見わたせるようになったら…」SS内の都市の探検は、我々の精神の探検でもある。2023/02/13
kochi
18
地球との連絡を断ち、SSにたどり着いた人工実存のHE2(遠藤二号)と彼の複製人格達は、未知の飛行体と遭遇し、その導きでSS内部に侵入。その先には種々の異星人との出会いや更なる驚きの展開が… 銀河を転々とジャンプし、誘蛾灯の如く各地の知的生命体を招き寄せるSSの謎と、謎を解き明かすべく協力するエイリアン達の活躍が描かれるはずも、著者生前に刊行された書籍は本書まで。ニーブンの『リングワールド』やブリンの「知性化シリーズ』に比肩する問題作、小松の死後出版されてはいるが連載途中のままのIIIを読むかどうか?!2020/10/24
Makoto Yamamoto
11
この小説が書かれた時代を思い出しながら、登場してくる先天技術の言葉、AIを越えたAEあり、VPありで驚いてしまった。そして複数の異星人の登場。 時間のスケールも空間のスケールもとんでもない設定となっていて、改めて小松左京を尊敬。 その中で『アンジェラ』がずっと気になっている。2019/09/04
とろとろ
10
SS内部でコンタクトがあり。ついでさまざまな生命形態と遭遇し総体的に友好的に話が進んでいく。2014/12/20
Satoshi
5
感想は3巻で2021/09/03
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