内容説明
舞台はシチリア。頑固で女好き、孤高のインテリ中年警部モンタルバーノは、ひょんなことから、人妻惨殺事件の第一発見者となってしまう。捜査を進めるうちに浮かんでくる被害者の意外な素顔、さらに警部を追い落とそうとする署内部の陰謀が絡み、事件は混迷の色を深めていく。そして遂に、警部は捨て身の反撃を決意する…。イタリアで爆発的なヒットを記録した「モンタルバーノ警部シリーズ」が、本邦初訳で登場。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mocha
84
シチリアが舞台の刑事もの。先日読んだヴェネツィアものと較べると、会話が軽妙で性表現があからさま。このおおらかさは土地柄だろうか?共通するのは美味しそうな料理の数々と美しい風景。警察のゆるさもイタリアっぽい。サブタイトルでネタバレなのがとても残念だ。人名・地名で苦戦したので、記憶が消えないうちにもう一冊読もう。2016/12/22
yumiha
37
モンタルバーノ警部シリーズ2冊め。メンバーも多少入れ替わり、フランソワ坊やも少年になっていた。イタリア料理も、少なめ。さて、本書は美女の全裸死体から始まる。捜査がなかなか進みませぬ。そのうちにモンタルバーノ警部は、捜査から外されてしまう。と、そこにシチリアらしくマフィアの弁護士登場。だが、ミステリとしては物足りなかった。ホロヴィッツやルメートルの作品を読んだ後だったかもしれない。2022/03/25
コジ
31
★★★☆☆ 別作のタイトル「おやつ泥棒」に惹かれ、先ずはと手に取った本書はイタリア発の警察小説。モンタルバーノ警部が遺体を発見し自ら事件を捜査を開始・・・と至って普通な骨格。最初は遺体発見の経緯が強引だったので、無茶がまかり通るドタバタ劇かと思われたが、その後は落ち着いた展開で事件の流れを追うこと自体は難しくない。時折差し込まれる食事のシーンは流石はイタリア、パスタが多い。モンタルバーノの身内話が唐突だと思っていたら本作はシリーズ4作目、予備知識がなかっただけらしい。主語のが抜け気味の文体は些か難読。2016/04/18
Ribes triste
14
シチリア島ヴィガーダ分署の警部モンタルバーノシリーズ。部下の運転する車で友人の妻の葬儀に向かう途中、駐車車両に激突。しかし、ぶつけられた車の持ち主がいつまで待っても現れないことに不審を覚えたモンタルバーノ警部が、車の持ち主の家に行ってみると、そこには女性の全裸死体が…。強引で頑固一徹な捜査。美味しそうな魚介料理。恋人とのゴタゴタ。迷走する事件。人柄はいいがどこか抜けてる部下たち。全てを引っくるめて、イタリアだなあと思わせる作品でした。2019/05/17
ほちょこ
5
モンタルバーノ警部の毒舌と、美味しいイタリアのランチと、楽しき仲間達でいっぱいの一冊。ただ、イタリア人の名前がどうしても覚えにくい・・・。2015/12/08
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