内容説明
東大医学部標本室に残された百体もの刺青を施された人皮。中でもひときわ目をひくのは、極彩色に彩られた妖術師〈大蛇丸〉の妖艶かつ不気味に浮かび上がる刺青であった。そしてこの刺青こそ、かつてそれをめぐっての、あやしくも狂おしい一連の殺人事件を引き起こしたものに他ならなかったのだ。巧緻に仕組まれた密室の謎が紡ぎ出す奇怪な惨劇に名探偵・神津恭介が挑む、日本推理小説史上に燦然と輝く不朽の名作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
山田太郎
48
高校生の時読んで以来の再読。神津モノを読み漁った記憶が・・・やっぱりこのあたりの本格モノは読んでて心落ち着くというか安心感があるといいますか。2014/05/11
ブルーローズ
5
6月19日読了。有栖川氏『密室入門!』紹介から。でも、これって昔読んでいたので、結末は最初からわかっていた・・・ という事情はおいといて。 これ読んだときは、大阪市職員の刺青が取りざたされていたころ。いろんな意見があると思うが、これ1冊で、なぜ一般人は刺青をしないのか?が説明できると思う。刺青を入れる過程や刺青に対する周囲の反応が事細かに描かれているから。あ、密室はもちろん、すごい仕組みです。2012/07/08
kiji
4
★3。高木彬光氏初読み。少々古めかしいですが、横溝正史氏を彷彿させる古典的本格物でした。神津恭介はホームズを意識して作られたキャラでしょうか。ユニークな金田一耕助と比べるとキャラが弱い感じです。戦後、海外の本格物を日本に取り入れようとしていた作家さん達の工夫が伺える作品です2014/07/21
夏子
3
今読んでも新鮮で驚きのトリック。名探偵が何時登場するのかワクワクしながら読んでいました。 後書きで述べられていた作者の経歴とか、小説を書こうと思ったきっかけが何か凄い。2013/12/01
**くま**
3
有名作。ザ・古典! 読まなきゃ!と思い・・・。 面白かった。妖しいレトロな雰囲気も好み。
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- 和書
- 細工は流々 創元推理文庫