目次
第1部 対談みらいの教育に向けて(内田良;苫野一徳)(研究者よ手を取り合おう;教育の特殊性は論駁できる;公教育の構造転換は起こせる)
第2部 論文(教師という仕事の本質―教職「特殊性」論の批判;「教育」という特殊な世界―献身性と給特法の共犯関係から考える)
第3部 資料(補説 教職員にも「生活時間」が保障される働き方の実現を!―給特法制定の経緯から;資料 公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法(給特法)条文)
著者等紹介
内田良[ウチダリョウ]
教育社会学者
苫野一徳[トマノイットク]
1980年生まれ。熊本大学教育学部准教授。博士(教育学)。専攻は哲学・教育学。一般財団法人軽井沢風越学園設立準備財団理事。哲学者、教育学者として、多様で異質な人たちが、どうすれば互いに了解し承認しあうことができるか、探究している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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すみけん
13
今、教育を語らせたら当代一のお二人の対談と論文?ブラックな働き方から意識を変革して、現状を変えていかないと、先生のなり手がなくなる。どんな教育がいい教育なのか、どんな先生がいい先生なのか、立ち止まって考えるべきときにきている。文科省のお役人に任せておいて現状が変わるとは思えないし。2018/11/26
Ajiro Ryosuke
2
今の学校の働き方の問題や学校の課題が分かりやすく書かれています。 実際に学校でどんな働き方が問題となっているのか。 給特法とは何のなのか? 部活動や時間外の教材研究を教師が「好きでやっていること」と公式に言われていたという事実があります。 事実を知りワクワクする学校を目指す。 大変な新年度のスタートだからこそ読む本だと思います。2020/04/01
mi78621
2
この二人の対談だからこそ購入した一冊。現場(小学校)では、少しずつ時代の変化の波が近づきつつあることを感じる。子どもたちの前に立つ教師自身が、古い慣習に縛られることなく時代に対応しながら柔軟にしなやかに働く・生きる姿を示すことが大切だと、強く思います。2018/12/03
コンタミ
1
苫野一徳と内田良氏の対話本。内容は、それぞれの著書で話していることのさわりが含まれているのみで、新しい情報はない。それぞれの著書を読んでいる人にとっては読む必要なし。余白が多いのも微妙。2022/11/27
たろーたん
1
教育哲学者と教育社会学者の対談。苫野氏も言っていたけど、私も教育哲学は教育社会学に後れを取っているイメージです。教育哲学は、根本的な理論もこうあるべきというビジョンも上手く語れていないと思っています。そのため、柔道事故の数や給特法のブラック教員など具体的なことを扱っている内田氏の主張がリアリティを感じます。ただ、それでも、苫野氏も面白いことを語っていて、「勉強の原点は、危機感(しないとヤバいから)とエロス(楽しい・ワクワクするから)」というのはいい発想だな、と思いました。2019/06/09