内容説明
ドロシー・L・セイヤーズ、ルース・レンデル、ローレンス・ブロック他、名匠による本を巡る殺人事件第2巻。
著者等紹介
曽田和子[ソダカズコ]
翻訳家。東京外国語大学英米科卒。南山大学大学院文学研究科英文学修士課程修了
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くさてる
15
本にまつわるアンソロジー二作目。主人公が破滅したり後味が良くないラストのものが多く、これもやはり玉石混合の石ばかりかな…と思っていたら、ルース・レンデル「銅の孔雀」が、まさにそういう内容なのにもかかわらず、素晴らしいというかすごいとしかいいようがないもので、驚嘆しました。あと、さすがのローレンス・ブロック「最後には微笑みを」もその種の作品ですが、これも良かったです。2020/06/20
Masako Yamada
2
カール・マーティン『八月のエイプリル・フール』のとぼけた持ち味、ドロシー・L・セイヤーズの教養あふれる英国調語り口『竜の頭の謎をめぐる知的冒険』、ルース・レンデル作品『銅の孔雀』はいつものように擦り切れた音色がかなしい。以上わたしのベスト3。 ローレンス・ブロックの『最後には微笑みを』、主人公は夜空の町を丘からみおろしてのつぶやく「彼の町だ。こんな夜には酒飲みになれたらいいのに」225頁 ホームズかハメットか?ウィリアム・ブリテン『ダシール・ハメットを捜せ』のマニアック・ミステリ本対決もお見逃しなく。2017/10/18