内容説明
竹久夢二は明治・大正期の美術や文化に新風を吹き込んだ大正ロマンを象徴する画家であり詩人でありました。その一方で、書籍の装幀や広告など現代でいうグラフィックデザインという仕事に積極的に取り組んでいた事は、これまであまり知られていませんでした。本書はデザイナー夢二が残したモダンな図案の装幀や楽譜、自然のモチーフと優しい色使いの封筒や千代紙など、時代を超えても色あせない魅力溢れる作品約150点を紹介します。
目次
書籍装幀―函と表紙/植物模様/見返し
楽譜デザイン―パターン模様/レタリング
暮らしのデザイン―木版千代紙/木版封筒/封筒原画
雑誌の仕事
広告デザインの黎明―一九二〇年代の都市とデザイン 千疋屋の広告
装画の仕事
原画の余白に―竹久夢二の印刷指示
夢二の生涯
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒロミ
24
大正浪漫の寵児・竹久夢二が手がけた装丁やテキスタイルのデザインを集めた本。もっとデザインだけ集めた本かと思いきや解説も充実していてうれしい。いわゆる夢二式美人の系譜とは異なる商業グラフィックデザイナーとしての夢二の仕事が堪能できる一冊。幾何学的な文様なのに大正浪漫ってだけで幻惑されてしまいます。2015/12/22
風花 kazahana
4
大好きになった 夢二デザイン! ほんと いい!2024/05/31
やの
1
「竹久夢二にとって、常に大切なのは〈オリジナリティ〉であった。企業の先導する流行に手を貸す一方で、夢二は流行に惑わされない、自身の趣味を持った、成熟した消費者としての女性の登場を心待ちにしていたに違いない」2011/08/14
cliclo
1
手づくりの参考に。2008/11/11