出版社内容情報
マルクスの実像を描きえた、唯一の伝記。
――その比類なき精神は、どのように生まれ、今も持続しているか。
「マルクスは最初の“グローバル”な思想家であり、“世界精神”をもった人物である。(…)あらゆる分野、あらゆる言語獲得に触手を伸ばしたマルクスは、死の直前まで、世界の全体性、人間の自由の活力を抱き続けようとする。彼こそ世界精神である。」
「われわれの歴史と国家の概念を作り上げたのは社会科学だが、マルクスは社会科学の父の一人であった。世界がつねに了解され、それゆえに変化をこうむるのは、ジャーナリズムのおかげであるが、マルクスはもっとも偉大な職業的ジャーナリストであった。」
「二十世紀にマルクスほど読者をもった作家はいない。希望を集めた革命家もいない。彼の著作ほど注釈が書かれたイデオローグもいない。何人かの宗教の教祖をのぞけば、彼に比較できるほどの影響力を世界に与えた人物はいない。(…)共産主義が永遠に消え、マルクスの思想がもはや権力と関係しなくなったように見えてはじめて、マルクスを冷静に、真剣に、したがって有効に語ることが可能になった。」
内容説明
“グローバリゼーション”とその問題性を予見していたのは、マルクスだけだった。そして今こそ、マルクスを冷静に、真剣に、有効に語ることが可能になった。その比類なき精神は、どのように生まれ、今も持続しているのか。マルクスの実像を描きえた、唯一の伝記。
目次
1 ドイツの哲学者―一八一八‐四三年
2 ヨーロッパの革命家―一八四三年十月‐四九年八月
3 イギリスの経済学者―一八四九年八月‐五六年三月
4 インターナショナルの主人―一八五六年四月‐六四年十二月
5 『資本論』の思想家―一八六五年一月‐七一年十月
6 最後の戦い―一八七一年十二月‐八三年三月
7 世界精神
著者等紹介
アタリ,ジャック[アタリ,ジャック] [Attali,Jacques]
1943年アルジェリア生。パリ理工科学校、パリ政治学院等を卒業。その後国務院審議官を務めつつパリ理工科学校、パリ第9大学で理論経済学を講義。そしてフランス社会党第一書記の経済顧問に就き、81年ミッテラン政権成立以後、大統領特別補佐官に。91年欧州復興開発銀行の初代総裁。経済学のみならず広く歴史、社会、文明の書を世に問うている
的場昭弘[マトバアキヒロ]
1952年宮崎生。神奈川大学経済学部定員外教授。経済学博士。専門は、マルクス経済学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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takao
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