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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tatsushi Nozoye
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今年は第一次世界大戦勃発から100年目、ビルマの竪琴で著名な竹山道雄を身近に接した娘婿の立場を超えて尊敬と親愛を込めて描いた書。現在に至る知識人たちの奏でる壮大な交響曲の序章に触れる思いがする。登場人物たちの日常のエピソードはともかく著者が身近に接した人々を描いた注の一つ一つもこの書の魅力である。大部な書だがリズムがあり読みやすい。描いたものが描かれたものをしのぐことがない好例、竹山道雄著作集へ誘ってくれる。2014/03/25
軍縮地球市民shinshin
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戦前は軍国主義に、戦後は共産主義に反対した思想家・竹山道雄の評伝。500ページ近くの大冊だが、堅苦しい文章ではないのですらすら読める。著者は竹山の教え子で女婿ということもあり、エピソードも随所にちりばめられている。 特に戦後のマルクス主義に反対した、ということはある意味戦前よりも大変だったと思う。また竹山の長男は日本近代史専攻の研究者だったことも本書で知った。2013/09/05
takao
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☆「ビルマの竪琴」の作者。戦争の経験者かと思っていたら、違った。一高、東大に学び、ドイツ留学、戦前は一高でドイツ語教師だった、まさに、教養の時代の人。戦後は、戦争に行った兵隊までが悪しざまに言われる状況で、戦争で亡くなった知人や教え子を悼むつもりで書いたようだ。 ☆また、戦後も毎年外国にでかけ、見聞を広め、思想の人でもあったという。「昭和の精神史」の中で、昭和の意味を問うているらしい。2018/09/25
takao
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☆「ビルマの竪琴」の作者。戦争の経験者かと思っていたら、違った。一高、東大に学び、ドイツ留学、戦前は一高でドイツ語教師だった、まさに、教養の時代の人。戦後は、戦争に行った兵隊までが悪しざまに言われる状況で、戦争で亡くなった知人や教え子を悼むつもりで書いたようだ。 ☆また、戦後も毎年外国にでかけ、見聞を広め、思想の人でもあったという。「昭和の精神史」の中で、昭和の意味を問うているらしい。2018/09/25