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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ばんぶー
13
これを出版して一攫千金を狙っていたような作者の前書きでしたが、無理でしょう(笑)官能小説のようなエロッティックな描写も無く、う〜んって感じでした。2018/08/03
きゅー
6
まず読み始めて「ニグロよ、出て行け! ゴー・ホーム、ニッガー!!」とあるのに驚かされた。登場するのは黒人男性と、デフォルメされた白人女性のみ。書き方によればこれほど陰湿なテーマはないだろうけど、読んでみるとじっとりとした様子ではない。それは常識的には白人上位、黒人下位という社会構造を逆さまにしたようなストーリーによるのかもしれない。そして自分たちを卑下しつつも、相手を小馬鹿にしている黒人の語り手は非常に際どいことを軽く言う。個性を剥がされた黒人と、彼らから名前を剥がされた白人女性のやりとりはあまりに濃い。2013/02/26
伊藤螺子
5
筋としては、モントリオールで同居する小説家の卵の「おれ」とジャズマニアの浮世離れしたブーバ、このふたりの黒人男性と、記号的なあだ名の着いた白人女性たちの交流を書いたもの。ではあるのだけど、むしろ目につくのは乱れ飛ぶ作家やミュージシャンなどの固有名詞と、それに浸かりつつも汚すような文体。白人から見たエキゾチックな「ニグロ」というイメージを利用しつつ白人女性をたらしこみ、スノッブなやり取りをし、セックスでその階層を転覆させる、その露悪的な描き方から伝わるのは、「今ここでニグロであること」の所在の無さか。2013/03/06
加藤
4
1985年の時点で既に"Wokenessをイジる"(デイヴ・シャペルを念頭に置いてます)露悪的なユーモアをまぶした表現の秀作が現れているのね。かなり面白かった。正直、ジョーダン・ピール監督作よりこっちのがよっぽど強度あると思う。冒頭からジャズのフロイト発明説をぶつアッラー崇拝者がチャーリー・パーカーでキマってて勢いがある。それに比べると後半はやや失速ぎみか。批評を先取りする夢問答は守りを固めすぎな印象もある。2022/02/12
ふろんた2.0
4
剥き出しの感情で、どこか音楽的。2016/09/01
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- 和書
- たび活×住み活in三重