内容説明
ガリア時代からの土俗信仰と融合した一途な聖母崇拝を心深くもちつづける、一点の曇りもなく無垢で美しい羊飼いの娘ジャンヌ。妖精ファド、“夜の洗濯女”、金の牛―ベリー地方の伝説が散りばめられた、神秘的な農民小説。
著者等紹介
サンド,ジョルジュ[サンド,ジョルジュ][Sand,George]
1804年、パリに生まれる。中部フランスの田園地帯ノアンの祖母のもとで育つ。1831年、パリに出、『ル・フィガロ』紙に寄稿を始める。1832年、G・サンドの筆名で『アンディアナ』を出版、文壇にデビュー。1836年、夫との別居協定が法的に成立。この頃リスト、マリ・ダグー伯爵夫人、ドラクロワらと交流。1838年、二人の子どもたちを伴って、ショパンとマヨルカ島でひと冬を過ごす。47年まで共に暮らし、豊かな創作時期を過ごす。1841年、P・ルルー、L・ヴィアルドとともに『独立評論』誌を創刊。1843年、大作『コンシュエロ』を完成。1848年二月革命勃発、臨時革命政府メンバーの傍で積極的に活動。1849年『捨て子フランソワ』がオデオン座で大成功を収める。1852年、政治犯の恩赦を求めてナポレオン3世に謁見。1864年『ヴィルメール侯爵』がオデオン座で大成功。この頃デュマ・フィス、フロベール、ツルゲーネフらと交流。1876年死去
持田明子[モチダアキコ]
1969年東京大学大学院博士課程中退。1966‐68年、フランス政府給費留学生として渡仏。現在九州産業大学国際文化学部教授。専攻はフランス文学。訳書に、ボンヌフォワ編『世界神話大事典』(共訳、大修館書店、第37回翻訳出版文化賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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