感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
D21 レム
18
勉強本。昭和30年代にアメリカが政治的に周到に行った小麦戦略。栄養改善運動やキッチンカー、学校給食などで食生活が急激に欧米化。食材も資金もアメリカ。資金は20年後ごろに返済予定、小麦で得た復興資金の大半は電源開発費に!この時期が今の日本の混迷のすべての原点なのか。アメリカの目的は農産物マーケット確保、東西冷戦の防波堤作り。日本人の体格は大きくなったが、急に大きさが変わることは、動物の種としては異常事態。昔から食べてきた食性に沿った食べ方を。戦後の純真で善良な日本人の疑いを知らない美しい表情に胸が痛い。2014/07/04
Chloe
9
わたしがずっと知りたかったこと、そして知るべきだったこと、がちゃんと書かれていた。小学生の頃、給食はなぜ白米と牛乳なの?こんな変な組み合わせをするなんて、大人ってみんな馬鹿なの?と思っていたけれど、その理由はとても奥深く、衝撃的なものだった。ほかにも、食にまつわる様々な疑問が解消され、著者に感謝している。なかなかここまで書けている本はすくないとおもう。2016/03/23
かきたにたくま
6
非常に面白い良書。小麦を使った食べ物を食べたことのない人はいないと思う。ではなぜ食習慣が変わったか。小麦はどこから誰の手によって来たのか。その回答が書かれている本。日本の事情、アメリカの事情を踏まえてていねいに書かれており、煽るようなところはほとんどないのが素晴らしい。そのため、なぜ小麦を使った食事が増えていったのかが分かります。2014/05/04
坊主丸儲け
6
良書。食育のバイブルと成り得る本。牛乳毒論に関しては誇張を感じるが知り得た情報をいかに旨く使うかは自分次第。押し付けられた食文化を認識し、自分の遺伝子が何を欲しているかを感じればいい。それがパンならソレはソレ。でも私は玄米派。今朝もミルキーウェイの玄米オニギリを頂いてきました。2010/09/30
乱読亭AKIRA@晴釣雨読🎣
5
卒論の参考文献としてお世話になりました。戦後において、食の欧米化がどのようにして推し進められていったのかをよく理解できると思います。また、現在の日本人である自分の食生活を見直すきっかけにもなりました。日本人必読の本ではないでしょうか。2014/12/19