内容説明
演奏と文学研究を長く行なってきた著者が、フォーレの歌曲成立の背景を探るために、中世から近代までの音楽と文学の関わり方、フォーレが作曲した詩人の他の作曲家による作曲状況、フォーレの作曲上の変化、十九世紀という時代、楽器の発達、現代音楽とのつながりなど広範なテーマを徹底的に検証した結果として成立した、積年の労作。
目次
ロマン派の詩人たち
ルコント・ド・リルとボードレール
高踏派の詩人たち
シルヴェストル
象徴派とその周辺の詩人たち
ヴェルレーヌ
ヴァン・レルベルグ
ド・ブリモン男爵夫人
ド・ラ・ヴィル・ド・ミルモン
著者等紹介
金原礼子[キンバラレイコ]
中央大学仏文科卒業。東京教育大学(現・筑波大学)大学院修士課程修了。同博士課程単位取得退学。1967~71年フランス政府給費生(仏文学)として、トゥルーズ大学及び、ブザンソン大学に留学。同時にブザンソン市立音楽院声楽科に在学し、J.ジョリ氏に師事。以後、フランス文学の研究と同時に、フランス歌曲を河本喜介、後藤寿子の各氏、ベルカントを浦野りせ子氏に、和声を足本憲治氏に師事する。フランス文学と音楽の研究と同時に、フランス音楽の演奏活動を行っている。フランス詩と音楽に関する著作が多い。1977年フランス音楽コンクール入選(フランス総領事賞)。1979年11月デビュー・リサイタルより2001年までに11回のリサイタルを開催。1992年~98年筑波大学公開講座『フランス詩と音楽』企画・出演。文学博士(ブザンソン大学)、博士・学術(東京大学)。筑波大学現代語・現代文化学系教授。日本フランス語・フランス文学会、日本クローデル研究会、Soci´et´e Paul Claudel(フランス)、日本フォーレ協会、日本音楽舞踊会議、全日本演奏家協会会員
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