内容説明
歴史はもとより、行政、経済、文学、ジャーナリズム、政治…各分野の第一線でいま活躍する50人の多彩な執筆陣が、今世紀最高の歴史書『地中海』の魅力を余すところなく浮き彫りにする。アカデミズムにとどまらず、各界の「現場」で21世紀を切り開くための知恵に満ちた『地中海』の全体像が見渡せる待望の一書。
目次
第1部 『地中海』と私(地球史へのプレリュード;事件史と『地中海』―国際関係史の視点から;地中海世界とアフリカ―『地中海』第1部第三章によせて ほか)
第2部 『地中海』名言集(複眼的接近の魅力;歴史家ブローデルの姿勢;「海と人間」という世界史像 ほか)
第3部 『地中海』道案内(「世界劇場」という時空概念;経済と文化;新しい知の枠組みを探求する ほか)
エピローグ のびゆく本―『地中海』
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
9
歴史家や社会科学者たちの論考集。「五十代になってはじめて読んだブローデルは私に強烈な知的インパクトを与えた。それはある意味で十代後半。四十年前にマルクスから受けたそれととこかで似たものがあった…マルクシズムや唯物史観に幻滅して以来、歴史はブローデルのいう事件史でしかなかった。しかし…歴史への回帰は長いことかくれていたひそかな願望でもあった」「インドの歴史家チャウドリは、ブローデルの影響のもとに『インド洋の交易と文明』を著し、インド洋におけるイスラム文明の盛衰をえがいた。…近代への移行を説明したものである」2021/12/01
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