内容説明
地球環境、エスニシティ、ジェンダーなど、近代資本主義の構造的諸問題の探究と来世紀以降の社会像の具体化を図る、21世紀への知、ユートピスティクスの樹立宣言。
目次
夢の挫折―失われた楽園?(はじめに―ユートピスティクスとはなにか;革命への幻想と幻滅―近代世界システムと「革命」;希望の喪失―リベラリズムの終焉)
困難な転移―この世の地獄か?(はじめに―転移の困難とは;有力者の直面する困難;庶民の直面する困難)
実質合理的世界―楽園の回復か?(はじめに―実質合理性のある史的システムとは;歴史的社会主義の教訓;オールタナティブなシステム;転移の時代の戦略―特権者と被抑圧者の戦略)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chiro
1
1999年に上梓された作品。この頃から資本主義と民主主義が持続可能なシステムとして機能しなくなりつつある事を指摘し、alternativeなシステムの構築を唱えているが、それを困難としているのが、経済成長を企図したグローバリズムにあり、国家との共存の難しさを主張している。この認識は今に至るまで続いているが、そこに現下のコロナ禍が顕在化した課題が加わり非常に難しい連立方程式が示された中でヨートピアは可能なのだろうか?2020/06/22
ギトン
0
「ギトンのパヴィリオン」でレヴュー中。「未来世界のプログラム」が具体的に書かれている点で、ウォーラーステインの思想を知るための1冊。ただ、やはり現実性に疑問が残る。現状分析(カオスの混乱面に眼を奪われている?)に問題があるのではないか。2025/05/09
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