内容説明
「賎性」の下の下を舐めつくし、「宮沢賢治」「沖縄ひめゆり」の「聖性」を斬った吉田司が各界の論客たちと奏でる次なる舞台=新たなる「物語」とは―?「聖戦」の時代に楔を打つダークサイド対談集。
目次
インタビュー 「時代の記録者」として(成田三十年戦争(石毛博道)
「保守深層」の虚実―三里塚闘争・その時代と精神(島寛征)
共同体と叛乱と―われらが闘いの行方(宮崎学)
『靖国』空間の知られざる物語(坪内祐三)
変幻自在の「憲法改正」(中曽根康弘)
五年ぶりの“沖縄独立”(大田昌秀))
インタビュー 「ガイドライン忠臣蔵」のなかの沖縄(大恐慌前夜・強者の論理の日本経済(森永卓郎)
天皇と日本―大亜細亜主義宣言(宮台真司)
新帝国主義のなかで(佐高信)
東北よ、近代を語れ!(赤坂憲雄)
マージナル・リアルの世界観(川端裕人)
状況化するノンフィクション(佐野真一)
増殖せよ!世界の回路―デジタル時代の現場から(吉岡忍))
講演 新しい「戦争」とジャーナリズム
インタビュー 電子版・人権宣言
著者等紹介
吉田司[ヨシダツカサ]
1945年、山形県生まれ。早稲田大学在学中に映画監督小川紳介とともに小川プロを結成。『三里塚の夏』などを製作。1970年から水俣に住み、胎児性の水俣病患者らと「若衆宿」を組織する。水俣での体験が80年から「人間雑誌」(草風館)に連載されるや、連載中止と廃刊要求の猛反発を呼んだ。1987年に連載をまとめた『下下戦記』(白水社、文春文庫)が出版される。翌年、大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。時代の表通りを通り過ぎるアレコレの現象には見向きもせず、人間を足の裏から覗いて、ひたすら人と時代が隠し持つ謎と深層心理に向かって書き進む、「深層心理ノンフィクション」を実践、恣意的に想像力を行使した独自のノンフィクションを発表し続ける
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