内容説明
重度の障がいを抱えつつ聞法を重ねた柴田隆幸さんが、仏さまへ感謝の気持ちを込め、綴った30篇の歌と版画。名高い俳人であり、宗教学者・僧侶である大峯顯氏が、その思いに呼応し、深く温かい世界を読み解く。
目次
煩悩にころころ変わるわがこころ
うれしきや一輪の花に光に満つ
サケの群れ豊平川に登りきて尽きる命の託す命よ
はかりなし親の願いの尊さよ
ありがたき闇のまんまが明るくて
おごそかに御伝鈔聞きおりて親鸞さまの恩を想いつ
煩悩の川曲がりくねりて法の海へ
光りうけし一輪の花のいのち尊し
大楽にねがわれし身は今ぞうれしき
そのまんま照らしだされて咲きほこり〔ほか〕
著者等紹介
柴田隆幸[シバタタカユキ]
1964年、北海道に生まれる。札幌市乗善寺門徒。重度の身体障害を持って生まれる。信仰深い両親のもとで愛育され、幼少期より寺に通い仏縁を深める一方、小学生の頃より短歌・俳句や版画をはじめた。その作品は浄土真宗の信心のよろこびに支えられた作風となり、地元で発行しているカレンダーの法語・イラストを多数手がけている
大峯顯[オオミネアキラ]
1929年、奈良県に生まれる。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。大阪大学教授、龍谷大学教授、放送大学客員教授、浄土真宗教学研究所所長等を経て、大阪大学名誉教授、教学伝道研究センター顧問、毎日俳壇選者、奈良県専立寺前住職と様々な場面で活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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