内容説明
一念で往生するのか、多念で往生するのか。法然上人門下最大の論争に答えた親鸞聖人の『一念多念文意』が、身近な現代語訳になりました。丁寧に訳された現代語訳に加えて、正しく理解できるように脚註と訳註を付し、巻末に親鸞聖人の真蹟本他を収録した、配慮の行き届いた現代語版です。総ルビ、脚註・訳註付。
目次
一念多念文意
訳註
付録(新鸞聖人真蹟本―『浄土真宗聖典(原典版)』所収
一念多念分別事―『浄土真宗聖典(原典版)』所収
親鸞聖人略系譜
親鸞聖人略年表
地図(親鸞聖人史蹟略図・京都聖蹟略図))
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホシ
17
親鸞聖人による法然上人の弟子・隆寛律師著『一念多念分別事』の注釈書。注釈書と言っても他の書物からの引用もあり、親鸞聖人独自の見解も示されます。内容は念仏を称える回数の多寡を問うものですが、親鸞聖人が考える「信心」が本書では示されるとあって読みました。真宗における信心とは「聞くこと」ですが、その意味が字面だけとは言え掴めたように思います。「文字が読めない田舎の人でも分かるように」という御文で終わるのですが、仏の誓願を多くの人に伝えたいという聖人の優しい思いが平易な言葉の内に込められて伝わって来るようです。2021/07/17
じゃくお
3
一念で往生が定まるからといって一念に偏執することを戒め、念仏は多く申すべきだと多念に偏執することも戒める姿勢はまさに中道と言える。2019/02/06
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