内容説明
成瀬桜桃子編・解説。膨大なる万太郎の俳句作品より３５０句を選んで抄出。代表作を網羅し、万太郎作品の全貌をとらえた、待望の一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
michel
6
形が整っていて、初心者でも読みやすい。人情味の深さが、形の良さで引き立つ。久保田万太郎は小説「火事息子」しか読んだことがないが、とても親密で馴染み深い俳人だ。一つを挙げるなら― 年寒しうつる空よりうつす水2022/12/09
tsu55
1
俳句にはあまり詳しくないのですが、久保田万太郎の句は、古き良き時代の東京の空気を感じさせてくれるところが好きです。可愛らしい装丁の文庫本なので、カバンの隅に入れて持ち歩いているだけで、なんだか少し幸せな気分になれます。2014/10/24
KT
0
「時計屋の時計春の夜どれがほんと」、とても好きな句です。じんわりくる句が多かった気がしました。もっと学んで理解したいです。2016/10/04
dai
0
軽やかで柔らかくささやかな句がたくさん入っています。装丁のシンプルさと相まって、〝ポケットに入れて散歩に行きたくなる本‘’として貴重です。以下、心に残った句です。机置きかへて春色うごきけり/れつてるの濡れてはがれしラムネかな/花曇かるく一ぜん食べにけり/干してある薪にさす日や秋の風 2023/03/23
ぬう
0
とても良かった………… 生きている苦みも句に昇華されて私には 忘れていたものを思い出させてくれた。2023/03/03
