感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みつ
14
脚本を書いた中学校は、判明している限りではいずれも神奈川県内らしい。上演時間およそ40分の中で、『走れメロス』のメタ演劇や菅原道真、戦時中の動物殺処分を題材にしたもの、浪曲師や演劇部の話、法廷劇など、全10篇の内容は様々。いじめに逢って引きこもりとなった少女の、クローゼットから飛び出した謎の少女との交流を描いた『アイ』は、等身大の同年代の心を感じさせる。補筆はあるにせよいくつかは中学生自身が脚本を書いているのに驚く。演劇に携わる彼らは彼女らは皆大人びて、半世紀以上前中学生であった自分の幼稚さとの差は歴然。2025/01/07