内容説明
本書は、宮沢・森下・藤本(刑事政策)理論の集大成であり,これらの理論をベースに過去10年分の口述試験問題を踏まえて今後の論文・口述試験を予想するとともに、『刑事政策の立体構造』を明らかにしながら、全論点の理論化・体系化をはかった実践的体系書である。本書では、刑事政策が『横軸』((1)処遇の流れ、(2)処遇理念の基本的な考え方)と『縦軸』((1)わが国の刑政の特殊性、(2)刑政の射程距離、(3)事実の正確な把握)の交錯という立体構造から成ることを、全論点の分析を通じて分りやすく解説しており、体系的思考を身に付けることで、短期間のうちに合格答案が書けるものと断言できる。以上に加え、試験で問われる最新の統計(60年度版犯罪白書)をふんだんに掲載し、口述試験対策用に知識の充実化も図っている。
目次
序 刑事政策の発展史と現在の刑事政策学
第1章 総論(刑事政策の概念;刑事政策学学習の際の3つの注意点)
第2章 犯罪原因論
第3章 犯罪対策論
第4章 犯罪現象の類型的考察
第5章 その他・刑事政策の諸問題
第6章 論文・口述問題の分類―論点表