内容説明
「北海道」の名付け親・松浦武四郎の2度にわたるサハリン(樺太)踏査から150年。数々の悪条件を克服しながら7年に及ぶ執念の現地追跡調査を敢行、今、武四郎の偉業をつぶさに説き明かす。
目次
序章 北蝦夷―樺太―サハリン
第1章 踏査
第2章 東南部
第3章 内陸縦断
第4章 オホーツク沿岸
第5章 西海岸
第6章 北蝦夷渡り口
第7章 歴史的意義
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まーくん
85
「北海道」の名付け親として知られる幕末の探検家松浦武四郎は北蝦夷(樺太・サハリン)に1846年及び56年の二度にわたり足跡を残し、詳細な「北蝦夷山川地理取調図」をまとめ上げ産業、民族、国防など多岐にわたる貴重な記録を残した。樺太生まれで苫小牧在住の著者は1989年から7年間に8回もサハリンを訪れ現地研究者の協力を得て武四郎の足跡を追った。当時はソ連が崩壊、北方領土問題にも進展がみられるかとも思えた雪融けの時期で友好裏に墓参などの交流も行われた。戦後約50年のこの時期、戦前の日本領時代の開発の痕跡は⇒ 2023/02/26
ぽんくまそ
11
著者と同じ苫小牧に住んでいた縁もあって講演を聴いた事がある。幕末の探検家である松浦武四郎による調査記録は膨大であり、民間にあって武四郎の第一人者となった梅木氏には尊敬しかなかった。好奇心と行動力と誠実さにおいて両者は通ずるものを持っている。梅木氏が樺太生まれであることを初めて知る。武四郎を知らない人は、松本潤が演じたドラマが佳作だったから、そこからでも知ってほしい。そして自然の厳しさと素晴らしさ。サハリンこそ北の大地だ。著者は故人となられたが、武四郎が語り継がれるなら、共に梅木さんも語り継がれるだろう。2023/02/19
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