感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
AICHAN
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図書館本。日本のサケ・マス孵化増殖事業の成功に至るまでの歴史を詳細に書いている。最初は北陸の三面川などで、まず天然産卵させ、それから捕獲する方法だった。北海道でも当初は同じ方法でサケを捕獲していた。まだ産卵していない親魚から卵と静液を取って人工孵化させ養育して放流する「孵化放流」技術がアメリカで確立されると、札幌農学校(今の北大)出の青年が渡米してその技術を学び、帰国して道内の河川でその方法を試した。失敗を重ね、やがて成功し、孵化放流増殖事業が水産庁の所管になると道内へのサケ回帰率が格段に上がった。→2025/02/07