内容説明
人間にとって生老病死は避けられないにもかかわらず、多くの人は一日でも長生きしたいと願う。しかし、その一方で寿命を待たずに自ら命を絶とうとする人もいる。何が彼らに死を選ばせるのか?本書では、32年間自殺の研究と防止活動にたずさわってきた著者が、人が死を選択してしまう背景や自殺の危機を乗り越えるまでの過程を、さまざまな角度からわかりやすく解説する。自殺学の立場からの大局的な視点、自殺未遂者のインタビューなどから、自殺防止のヒントが見つかるだろう。
目次
第1章 自殺をめぐる現況―世界と日本(自殺とは何か;自殺学とは ほか)
第2章 自殺のメカニズム―人はなぜ死を選ぶのか(すべての自殺を説明しうる理論はないが…;自殺解明のための心理学的理論 ほか)
第3章 自殺は防ぐことができるのか(自殺の前兆(危険信号)
ストレスと自殺 ほか)
第4章 生きる!自殺から立ち上がった人々(自殺未遂の人々から学ぶ;10のケーススタディから浮き彫りになったこと ほか)
著者等紹介
布施豊正[フセトヨマサ]
1931年札幌市生まれ。1950年札幌第一高等学校を卒業後、戦後初の占領軍選抜試験に合格して渡米。1954年ミズリー・ヴァレイ大学を卒業、カリフォルニア州立大学バークレー校大学院に進学。1956年に修士号(近世ドイツ思想史)、1962年に博士号(社会学)を取得後、アメリカのアンティオク大学、コーネル大学、客員教授。1968年ヴェトナム反戦運動のもと、他のアメリカ人教授とともにカナダへ移住。ケベック州のモントリオール大学に準教授として迎えられる。1972年トロント市のヨーク大学に正教授として赴任、1976年より自殺学の講座を開く。トロント市の「危機の電話」にボランティア相談員、訓練委員として8年間活動。1992年オンタリオ心理学財団より「自殺学知識貢献賞」を授与される。1997年定年退職。現在は同大学名誉教授、上級研究員として研究、執筆活動を行っている。ヨーロッパ各国、北米、日本、南アジア、中近東などの学術会議や研究所の招聘で、30年間にわたり、48カ国で自殺の実地調査に従事
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